住宅ローンは変動か固定か?

「金利が安い変動金利にするべき?」 「金利上昇に備えて固定金利にするべき?」

住宅ローンを組む際、誰もが直面する最大の悩みです。 結論から申し上げますと「どちらが正解か」は、誰にも分かりません。将来の金利市場を完全に予測することは不可能だからです。

重要なのは、どちらが得か?という予測ではなく、あなたの家計がどちらのリスクに合っているか?という「相性」で選ぶことです。それぞれの特徴を整理しましょう。

「変動金利」のメリットと注意点

現在、多くの方が選んでいるのが「変動金利」です。

変動金利の特徴
  • メリット: 圧倒的な金利の低さ(0.3%〜0.5%程度など)。毎月の返済額を安く抑えられ、元金の減りも早いです。
  • デメリット: 半年ごとに金利が見直されるため、将来的に返済額が増える可能性があります。

【知っておくべき「5年ルール」と「125%ルール」】

多くの銀行の変動金利には、急激な負担増を防ぐためのルールがあります。

  • 5年ルール:金利が上昇しても、5年間は毎月の返済額を変えない。
  • 125%ルール:6年目以降に返済額を上げる場合でも、前回までの1.25倍までしか上げない。

不動産のプロ視点
「ルールがあるから安心」と考えるのは早計です。
返済額が変わらなくても、水面下で「利息の支払い」が増え、元金が減らなくなるリスクがあることを理解して選ぶ必要があります。

「固定金利」の安心感とコスト

「フラット35」に代表される、完済まで金利が変わらないタイプです。

固定金利の特徴
  • メリット: 世の中の金利がどうなろうと、35年間返済額が変わりません。「将来の支払いが確定する」という安心感があり、家計の管理がしやすいです。
  • デメリット: 変動金利に比べて金利が高く設定されています(1.3%〜2.0%程度など)。その差額は「安心を買うための保険料」とも考えられます。

あなたはどっち派?タイプ別診断

どちらを選ぶべきか、判断の目安となるチェックリストです。

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比較項目変動金利が向いている人固定金利が向いている人
家計の余裕金利が上がっても返済を続けられる貯蓄や収入の余裕がある。ギリギリの資金計画で、返済額が上がると生活が破綻してしまう。
借入額借入額が少ない、または返済期間が短い。借入額が大きく、35年フルローンで組む。
性格こまめに金利ニュースをチェックし、借り換えなどの対応ができる。金利のことを気にせず、安心して暮らしたい。

第3の選択肢「ミックス返済」

「全部変動にするのは怖いけれど、全部固定にするのも負担が大きい…」 そんな方には、「ミックスローン(金利ミックス)」という方法もあります。

例えば3,000万円借りる場合、

  • 1,500万円は「変動金利」で低金利のメリットを享受
  • 1,500万円は「固定金利」でリスクをヘッジ

このように組み合わせることで、金利上昇時のショックを和らげつつ、トータルの金利を抑えることができます。

まとめ:家計に合った住宅ローンの金利タイプを選ぼう

変動金利は「攻め」、固定金利は「守り」の選択と言えます。

ネット上の情報だけを鵜呑みにせず、「もし金利が上がったら、我が家の家計はどうなるか?」をご自身でシミュレーションしてみることが大切です。

and ESTATESでは、特定の銀行に偏らず、お客様のライフプランに合った最適なローン選びをサポートいたします。

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